「議員さんになったから…」壁作られた女性町議、行き着いたスタイル

長谷川潤
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 「10万円選挙」。選挙戦にかけた費用の少なさから、そう話題になった新人町議が北海道東部の斜里町にいる。

 小暮千秋さん(53)。夫の仕事で移り住んだ斜里町で2019年、初当選を果たした。子育てや市民活動で知り合った人たちに支えられ、4番目に多い654票を集めた。

 案の定、飛び込んだ議会は、知らないことばかり。それでも、「新人の活動を通して議員の仕事や町の課題を知ってもらえたら」と考えていた。

 町民との距離を近づけたいとの思いだったが、さっそく現実を見せつけられた。

 議員になった途端、親しい人たちと少し距離を感じた。「議員さんになったから声をかけづらくて」。さっそく、壁をつくられていた。

 それでも、自身の子育て経験や周囲の母親たちの生活を思い返し、政策提言を試みてきた。

 10万円選挙で当選し、資金がなくても議員になれることは証明した。そこから先に、何を見すえていくのか。

 「暮らしの中に課題があって、友人や知人、家族との会話の中に解決のヒントがある。それを町政とつなげるのが、最近までふつうの町民だった自分のスタイルです」(長谷川潤)

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