羽生善治九段の「雁木」に、藤井聡太王将が長考84分 王将戦第3局
北野新太
将棋の藤井聡太王将(20)=竜王・王位・叡王・棋聖と合わせ五冠=に羽生善治九段(52)が挑戦している第72期王将戦七番勝負(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の第3局の1日目が28日、金沢市で指された。
藤井王将が初防衛を、羽生九段がタイトル獲得通算100期を目指すシリーズ。1勝1敗で迎えた本局は、互いに微細な牽制(けんせい)の応酬があった後に後手番の羽生九段が「雁木(がんぎ)」を選択。昭和初期にも流行した戦型を現代的な積極策として活用し、自玉を囲わないまま駒を前進させて攻勢を取った。
羽生九段が対藤井戦の後手番で雁木を採用するのは、公式戦初対局だった2018年の朝日杯準決勝以来。同局では藤井王将(当時五段)が勝っている。
この日、藤井王将は昼食休憩…