元横綱白鵬、涙の断髪式 三女は「お父様の頭をなでなでしたい」

清水優志
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 2021年9月の秋場所後に引退した元横綱白鵬(37)=宮城野親方=の断髪式が28日、東京・国技館であり、力士や支援者ら約280人が大いちょうにはさみを入れた。

 この日は長男真羽人(まはと)さんらとの相撲や、太刀持ちに大関貴景勝露払いに関脇豊昇龍を従えた最後の土俵入りなどの後、断髪式へと移った。

 現役時代にしのぎを削った照ノ富士、元鶴竜ら新旧の横綱もはさみを入れた。元横綱日馬富士からは「同じ土俵で戦えて誇りに思います」などと声をかけられたといい、繰り返し涙をぬぐった。

 最後に師匠の間垣親方(元幕内竹葉山)の手で大たぶさを落とされた元白鵬は、「一日も早く横綱、大関を育て、ファンの皆様に恩返ししたい」とあいさつ。史上最多45度の優勝を果たした大横綱は、額に土をつけるようにして土俵に別れを告げた。

 式では、三女・真結羽(まゆは)さんが家族を代表してメッセージを送った。

 「前はまげがあって頭を触れなかったけれども、お父様が頭をなでなでしてくれた分、私もお父様の頭をいっぱいなでなでしてあげます」

 伝え終わると、会場は和やかな雰囲気に包まれた。

 散髪後、元白鵬は晴れやかな表情で「さっぱりしたが、体の一部がなくなったという寂しさもある」。弟子たちの育成に向け、「別の戦いが始まる。親方として、また横綱をめざさなければいけない」と決意を口にした。(清水優志)

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