鳥羽・志摩の海女が半世紀前の12%に 不漁響く 海の博物館が調査
臼井昭仁
三重県鳥羽、志摩両市の海女の数が半世紀前の1割近くにまで減ったことが、鳥羽市立海の博物館による調査でわかった。とりわけ「磯焼け」で不漁が続く志摩市では前回調査2017年の6割になるなど、急減が目立つ。両市の海女は全国のほぼ半数を占めるとされ、関係者からは「海女文化」の存続のためにも対策を求める声が出ている。
海の博物館は、開館直後の1972年から数年おきに海女の人数や年齢、やめた理由などを地区別に調べてきた。11回目となる今回は、三重大学海女研究センターとともに22年9~12月に各漁協に調査票を送り、まとめた。
その結果、海女は鳥羽市で373人、志摩市で141人の計514人。最高齢は88歳で最年少は26歳。大半を60、70代が占める。一方、男性の海士(あま)についても調査しており、計307人だった。初調査の78年は計304人で、いったんは減ったものの再び増えつつある。
海女の減少は続いていたが…