「團十郎襲名」チケット不正転売容疑 逮捕の女、1760万円利益か

大山稜
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 歌舞伎役者の市川海老蔵さんが「市川團十郎」を襲名披露する興行のチケットなどを高額転売したとして、警視庁は、東京都渋谷区の無職の女(28)をチケット不正転売禁止法違反の疑いで逮捕し、30日発表した。女が2013年以降、転売サイトを使って約430枚のチケットの転売を繰り返し、約1760万円の利益を得たと同庁はみている。

 生活安全特別捜査隊によると、女は昨年4~11月、東京、千葉、大阪の男女3人に、歌舞伎座や新橋演舞場(いずれも東京都中央区)の歌舞伎や演劇のチケット計4枚を定価の約2倍にあたる計16万円で不正に転売した疑いがある。4枚のうち1枚は市川團十郎襲名披露興行のチケットだった。調べに容疑を認め、「売上金は自分が見たい歌舞伎のチケット購入に充てていた」と説明しているという。

 女は、公演を運営する松竹の会員サイトに自分や両親の名義で複数登録し、先行チケットを自分用も含め大量に購入。中には、転売防止のために購入者の携帯端末でしか入場できない電子チケットもあったが、複数持っている携帯電話の1台を直接貸し出して入場させていたという。

 同捜査隊は、歌舞伎のチケットの不正転売の摘発は全国初としている。(大山稜)

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