「エレベーターで同僚と天気の話ができる?」
「家具業者から配達日時を告げる電話がかかってきたら?」
IT大手メルカリでは、こんな具体的な場面を想定した日本語レッスン「メルクラス」を日常的にオンラインで行っている。外国籍の社員を対象に、社内の業務だけでなく日常生活でも必要な日本語を教える。
イタリア出身でアプリ開発に携わるルカ・ベッテリさん(35)が現在所属している部署には、計8カ国の出身者が集まる。「在宅勤務で業務量が多いなかでも、チームメンバーと雑談する時間を取れています」
2018年に株式を上場したメルカリは同年、インド工科大を卒業したIT技術者を大量に採用して話題となる。企業規模が急拡大するとともに、多様な言語を母語とする社員たちが急増し、最初に直面したのが、社内コミュニケーションの問題だった。
開発部門の社員は外国籍が50%
「隣の人に声も掛けられない…