地域に開かれたアートセンターのあるべき姿とは。東京都千代田区の旧校舎を拠点に、先鋭的な現代アートの展示から地元の祭礼への参加まで多彩な活動を展開してきた「アーツ千代田3331」が、3月末でいったん役割を終えることになった。模索と挑戦の日々を振り返る展覧会が、館内で開かれている。
特別企画展「3331によって、アートは『 』に変化した」は2月5日まで。会期中無休、入場無料。美術作品のシークレットオークションや、予約制のワークショップやトークイベントも。
3331は、区の文化事業の一環として、旧区立練成中学校を改装して2010年にオープン。アーティストらでつくる合同会社コマンドAが事業主体として運営にあたり、展覧会やワークショップ、講演会といった各種イベントの開催のほか、近隣の子どもたちや地域住民とのアートプロジェクトの実践などに取り組んできた。
創造性を街に還元する
美術館とは異なる文化施設として、アートセンターはどうあるべきか。活動の当初から掲げるビジョンについて、統括ディレクターの中村政人はこう語る。
「街に出て、街の中で思考す…