メルカリ創業者が社員に発した悔い 社会を変えた10年で立つ岐路

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女屋泰之
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経済インサイド

 「メルカリは転売ヤーを容認するのか」

 今年1月、ゲーム機「プレイステーション(PS)5」がメルカリで出品されると、そんな数々の嘆きがSNSに投稿された。

 2020年の発売時から品薄が続くPS5は、現在も家電量販店などで抽選販売されている。ところがメルカリでは販売があるたびに、当日中にも「新品・未開封」と書かれた出品が流れてくる。定価6万円台の機種なのに、中には10万円以上の高額の出品もある。送料を差し引いても、数万円の利益が手元に残る。

 コロナ禍の20年にもマスクが高額で出品され、社会的な批判を浴びた。

 ウェディングドレスからお酒の空きビン、そしてトイレットペーパーの芯まで。一見驚くものもメルカリでは売買されます。2月1日で創業10年となるメルカリ。日本の消費社会をどう変えたのか。直面する課題も探ります。

 今から6年前、メルカリは激震に揺れていた。

 「私の経営者としての未熟さ…

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    中川透
    (朝日新聞編集委員=経済、暮らしとお金)
    2023年1月31日20時4分 投稿
    【視点】

     メルカリは10年で2千万人、LINEは12年で9千万人、PayPay(ペイペイ)は5年で5千万人。それぞれのサービス開始後の利用者数です。いかに急速に幅広く普及し、社会の中で大きな存在感を示してきたかがわかります。  LINEはヒトの意