ギターは常にフルボリューム 鮎川誠さんが伝えてくれたロックの精神

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聞き手・定塚遼

 ロックバンド「シーナ&ロケッツ」などで活躍したミュージシャンの鮎川誠さんが、死去した。音楽評論家今井智子さんは、鮎川さんがステージで奏でるダイナミックなギタープレーに衝撃を受けた一人だ。「ギターに全身で対峙(たいじ)する」「ロックンロールは爆音で届けるもの」。鮎川さんの強烈な熱量と信念が伝わってきたと語る。

     ◇     

 1970年代のロックやフォークの世界では、「地方から出てきた人のほうが本物だ」といった見方があった。中央集権的なものを厭(いと)う空気が醸成されていたと思います。

 そんな時代背景も影響したのか、福岡でもロックシーンが大きな盛り上がりを見せ、1980年代に入ると「めんたいロック」と呼ばれるムーブメントにつながった。ロッカーズルースターズ、THE MODS……。福岡のロックバンドが全国的な人気を呼び、ロックシーンを活気づけました。

 そのムーブメントの中心にい…

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