石原信雄さん死去 87~95年、歴代7内閣で官房副長官務める
竹下内閣から村山内閣まで7内閣で、事務方トップの内閣官房副長官を務めた石原信雄(いしはら・のぶお)さんが死去したことが31日、分かった。96歳。
群馬県出身。1952年に東大を卒業後、地方自治庁(現総務省)に入庁。岡山県総務部長、自治省財政局長、事務次官などを経て87年に官房副長官に就任した。竹下、宇野、海部、宮沢、細川、羽田、村山の7内閣にわたって在職し、時の政権の政治判断に強い影響力を振るったことから「影の首相」との異名もとった。
約7年3カ月の在職期間は、安倍、菅両内閣を支えた杉田和博氏の約8年9カ月、村山、橋本、小渕、森、小泉の5内閣を支えた古川貞二郎氏の約8年7カ月に次ぐ歴代3位。
在職中は、昭和天皇の逝去と元号「平成」の制定(89年)を事務方として取り仕切り、国連平和維持活動(PKO)協力法の作成・成立(92年)、阪神大震災(95年)の復旧・復興にも尽力した。
退任後の95年には東京都知事選に自民、社会などの各党相乗りで立候補したが、青島幸男氏に敗れた。その後は地方自治研究機構会長などを務め、地方自治問題などで発言を続けた。
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- 【視点】
まだまだお元気ではと思っていたのですが…残念です。 私が駆け出しの政治記者だった1990年代末には退官されていましたが、記事にあるような官邸中枢での数々のご経験からご意見番的存在でした。天皇(現上皇)の退位問題などで近年までそうした活動を