パキスタンのモスク爆破、死者100人以上 爆発物10キロ超使用か
パキスタン北西部の主要都市ペシャワルのモスク(イスラム教礼拝所)であった爆破事件で、地元の病院の広報担当者は1月31日、これまでに100人以上の遺体が運ばれてきたと明らかにした。地元メディアが伝えた。
この事件は現地時間30日昼に起きた。すでに救助活動を終えているが、死者の他に53人が病院で治療を受けており、そのうち7人は集中治療室にいるという。
地元メディアによると、死傷者のほとんどが警察官で、300~400人が礼拝のためにモスクに集っていた。使われた爆発物は「10~12キロ」に上るとみられ、当局は複数の機関からなる大規模な捜査班を組織して調べている。
当局はこれまでに「自爆テロ」との見方を示しているが、事件の容疑者は判明していない。パキスタン北西部でテロをくり返してきた反政府武装勢力「パキスタン・タリバン運動(TTP)」の報道官は「モスクや学校、葬儀を標的にすることは禁じられている」として、事件への関与を否定する声明を出している。
一方、地元メディアによると、TTPの分派である過激派組織「ジャマートゥル・アフラル」は自分たちが事件を起こしたと主張しており、当局はこの組織の関与について慎重に調べている。(藤原学思)
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