愛媛のイヨカン、セイコーマート店頭へ 新鮮なまま空路、北海道へ

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戸田拓
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 北海道最大手のコンビニチェーン「セイコーマート」の店頭に、愛媛産の旬のかんきつを並べる計画が進んでいる。全日本空輸(ANA)の旅客便の貨物スペースを利用し、手始めにイヨカン約600キロを松山空港松山市)から新千歳空港(北海道千歳市)へ2月下旬に輸送する。

 ANAグループで地域創生事業を手がける「ANAあきんど」では2021年から、愛媛のミカンづくりを支援するANA「農園プロジェクト」を展開。高齢化や後継者不足で廃園となった畑を再整備し苗木を植え、客室乗務員らの協力でふるさと納税の返礼品となるオリジナルジュースの開発をしてきた。

 今回、松山空港内の売店にミカンを出荷している松山市の石丸農園(石丸智仁代表)が、セイコーマートを運営するセコマ(本社・札幌市)と提携し、かんきつ類の消費量が多くなかった北海道に新鮮なイヨカンの魅力を売り込む。

 ANAあきんどでは昼の時間帯の旅客機の貨物利用枠が空いていることに着目した。グループ会社「ANAカーゴ」の協力で、松山空港から羽田空港(東京)経由で新千歳空港に届くコンテナ1台を貸し切りで調達。イヨカンの5キロ箱を詰め込む。空港発着の物流はそれぞれの事業者が担い、コストを削減する。

 また、かんきつ類は箱詰めすると、果実から出るエチレンガスなどの影響で急速に劣化が進むのが課題だった。航空便で安価で迅速に運べれば、新鮮なかんきつの魅力を北の大地まで届けられる。

 石丸代表は「これまで愛媛か…

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