北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長が1日、朝日新聞の単独インタビューに応じました。ストルテンベルグ氏は中国とロシアが連携することへの懸念を示し、ウクライナ支援の強化や、日本とNATOが結束を強めるべきだとの考えを示しました。インタビューの主な内容をお届けします。
――NATOはなぜいま、日本との協力関係を深化させようとしているのでしょうか?
それは私たちの安全保障環境が相互につながっているからです。安全保障は地域的なものではありません。グローバルな問題です。ですから、私たちは日本とNATOのパートナーシップを高く評価しています。
昨日、私たち(ストルテンベルグ氏と岸田文雄首相)は、ウクライナでの戦争でもしプーチン大統領が勝利すれば、それはモスクワだけでなく北京、そしてその他の権威主義的な体制に、軍事力を行使して国際法に違反しても目標を達成できてしまう、という誤ったメッセージを送ることになってしまうということで合意しました。
そして、いま現在欧州で起きていることは明日東アジアでも起きる可能性があるのです。
我々の安全保障は互いに結びついているのです。NATOのパートナーの中でも、日本ほど能力があって親密な関係の国はほかにありません。
――日本にはどういった分野での貢献を期待しているのでしょうか?
例えば、サイバー分野です。日本はNATOのサイバー防衛協力センターに参加しました。
そして「テクノロジー」です。日本は先進技術大国です。私たちは技術的な強みを維持する必要がありますし、一丸となって取り組む必要があります。
韓国には武器支援要求、日本には?
さらには、海洋安全保障です。日本は昨年地中海での海洋軍事演習に参加しましたし、英国にあるNATOの海上司令本部には日本から派遣された連絡スタッフもいます。また、偽情報対策など、さらなる協力をめざせる分野があると思っています。
――事務総長が日本に先立って…
- 【解説】
いまの中国は強くなりすぎた、そして調子に乗りすぎたのだと思います。 中国の「人権弾圧」「専制体制」の深刻性は数十年以上前から自明の話であり、「覇権主義」的傾向にも日本は2010年頃から直面しているので、やはりいま始まった話ではありませ

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