遠のく民主化、抵抗する市民 ミャンマー国軍、非常事態を半年延長
福山亜希=ヤンゴン、加藤あず佐、日高奈緒
クーデターで実権を握ったミャンマー国軍は1日、ミンアウンフライン最高司令官が全権を掌握する根拠とした非常事態宣言の期間を、半年間延長すると発表した。市民による抵抗活動で治安が悪化したことを理由に挙げた。国軍主体の統治が今後も続くことになり、事態の改善は難しい状況だ。(福山亜希=ヤンゴン、加藤あず佐、日高奈緒)
1日午後7時(日本時間同9時半)過ぎ、国営放送は「1日から半年間、非常事態宣言を延長する」との国軍の決定を伝えた。1月31日に首都ネピドーでミンアウンフライン氏らが出席した軍内部の会議で、延長が決まったという。
非常事態宣言は2021年2月1日のクーデター当日に発令され、憲法では「通常」最長で2年と定めている。ただ、武装した市民は各地でゲリラ戦を続けている。国軍は、憲法が定める「通常」の情勢にはないと結論づけた模様だ。
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