ツーブロック禁止の中学、新年度ゼロへ 福岡市教委が校則見直し公表
福岡市教育委員会は1日、市立中学校と進めてきた校則の見直しについて、検討結果の概要をまとめて公表した。今年度中に、市内69校すべてで「合理的説明ができない校則」をなくすことができるという。
市教委と市立中学校校長会は2021年4月、保護者や県弁護士会、LGBTQ団体などの代表らからなる校則検討協議会を設置し、校則のあり方などを協議してきた。各中学校ごとに生徒や教員、保護者らが参加する校内校則検討委員会を設け、具体的な見直し作業を進めた。
特に、合理的説明ができない五つの校則について、見直しの手続きが進んだ。
髪形に関しては、21年に42校の校則にあった「頭髪規定の男女別記載」が、新年度にはゼロになる。「ツーブロック」の不可・禁止は21年に37校、「ポニーテール」も6校で記載があったが、新年度にはすべてなくなるという。
服装に関しては、「制服規定の男女別記載」が21年に19校の校則にあったが、新年度に廃止に。「下着用Tシャツの単色指定」という校則も、21年に13校あったが、0校になるという。
一方、眉毛については、22校が校則を見直したが、30校が「眉毛を整えてはならない」という内容の校則を定めているという。
文部科学省は昨年12月、生徒指導提要を改訂し、校則はホームページなどで公開するのが適切とした。市教委によると、昨年5月時点で49校が生徒手帳や配布資料などで公開しているが、今年度中に全中学校がホームページで公開できるよう準備を進める。
校長会の堀澤恵二会長は「生徒たちには、自分で決めた校則を自分で守るという意識を持ってもらいたい」と話す。今後も各校の検討委で見直し作業を続けるという。(椎木慎太郎)
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