藤井竜王敗れ広瀬八段と首位タイ 最終戦へ「自分自身が良い将棋を」
将棋の渡辺明名人(38)=棋王と合わせ二冠=への挑戦権を争う第81期名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の8回戦。7回戦を終えて単独首位に立っていた藤井聡太竜王(20)=王位・叡王・王将・棋聖と合わせ五冠=は名古屋将棋対局場(名古屋市)で永瀬拓矢王座(30)に後手の129手で敗れ、6勝2敗に。関西将棋会館(大阪市福島区)で斎藤慎太郎八段(29)との2敗対決を制した広瀬章人八段(36)と首位タイに並ばれ、最終9回戦を迎えることになった。
両者が得意とする角換わりに進んだが、事前研究の深さを示すようにスピーディーに指し進める永瀬王座に主導権を握られる。攻守において丁寧な指し手を続けたが、勝負どころでガツンと踏み込んだ王座の力技に屈して敗れた。
「ちょっと自信がない展開なのかなと思いました。先手からの攻めがかなり厳しい形なので、苦しくしてしまっていることを対局中に感じていました」と藤井竜王。
深夜に及ぶ熱戦、そしてその後の対局をいつくしむような感想戦。その後のインタビューで尋ねたそれぞれの9回戦への気持ちを、たっぷりとお伝えします。
研究パートナーである永瀬王…