「春闘次第で日銀は出口に」 コロンビア大教授が日米金融政策を解説
聞き手・ニューヨーク=真海喬生
米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)が1日、利上げペースを2会合連続で減速しました。金利を上げすぎて景気を冷やすことを防ぐためです。ピークを越えたともいわれる米国の物価高(インフレ)とFRBの対応は今後、どうなるのでしょうか。一方で、インフレが加速する日本の金融政策はどうあるべきでしょうか。国際金融に詳しい伊藤隆敏・米コロンビア大教授に聞きました。
いとう・たかとし 1950年生まれ。東大教授などを経て、米コロンビア大教授。国際金融が専門。中央銀行のインフレ目標導入を早くから主張したことで知られる。日銀の黒田東彦総裁が財務省の財務官だった際に副財務官を務めた。
――米国のインフレは少しずつ沈静化しているように見えますが。
「2021年に『一時的』と…