杉本彩さん「怒りこみ上げた」 ペット業者、帝王切開事件で無罪主張

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高億翔
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 長野県松本市にあったペット業者「アニマル桃太郎」で犬400匹超が虐待されたとされる事件。動物愛護法違反(虐待)の罪に加えて、同法違反(殺傷)の罪でも起訴された百瀬耕二被告(61)の公判が長野地裁松本支部(永井健一裁判長)であった。

 1日の公判で百瀬被告は同法違反罪(殺傷)に問われた犬の帝王切開について、「みだりに傷つけたことにはならない」などと否認し、無罪を主張した。

 同じく追起訴された狂犬病予防法違反については、起訴内容を認めた。

 起訴状などによると、「アニマル桃太郎」の繁殖場を経営していた百瀬被告は獣医師資格がないのに、2021年8月27日から31日にかけて、松本市内にあった自宅でフレンチブルドッグとパグ計5匹を鎮痛剤使用や麻酔をせずに帝王切開。愛護動物の腹部をみだりに傷つけたとされる。

検察側「麻酔無しで帝王切開手術をした」

 検察側は冒頭陳述で、百瀬被告が帝王切開手術を行うようになった詳しい経緯を明らかにした。当初は知人の獣医師(故人)に、飼っていた犬の帝王切開手術を依頼していたと説明。被告も手術を手伝うようになったが、この獣医師から手術方法を教わったことはなかったとした。

 百瀬被告はその後、自ら帝王切開をおこなうようになったが、「この薬が最後だから麻酔を使わずにやるしかない」などと従業員に言い、08~09年から繁殖場で無麻酔の手術を始めたと主張した。

 検察側は妊娠した犬が腹部切…

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    太田匡彦
    (朝日新聞記者=ペット、動物)
    2023年2月7日17時44分 投稿
    【解説】

     フレンチブルドッグなど一部の犬種では基本的に帝王切開による出産が行われる。頭部が大きいため難産になるリスクが高く、最初から計画的に帝王切開という選択肢を採用するためだ。その帝王切開を、獣医師資格を持たない繁殖業者が自ら行う事例が横行してい