Zホールディングス(HD)は2日、同社とその傘下にあるヤフーとLINEの3社について、2023年度をめどに合併する方針を発表した。21年に経営統合したものの、LINEのデータ管理問題が発覚し、グループ内のサービスの連携は進んでいなかった。合併により経営資源の集中を進め、立て直しをはかる。
ZHDの取締役会が同日、合併に向けた基本方針を決議した。合併の方式や日程などの詳細はこれから詰める。合併後の社名も未定という。
ヤフーとLINEは経営統合後も、それぞれの会社と、各サービスは存続させた。当時ヤフー社長だった川辺健太郎氏とLINE社長の出沢剛氏による共同CEO(最高経営責任者)体制を敷いて船出した。
川辺氏は2日の会見で、「過渡期的には機能したが、より統合を推進するため、意思決定の一本化と迅速化をする」と合併の狙いを説明。4月1日付でZHD社長に出沢氏が就き、社長だった川辺氏は代表権のある会長となる人事も合わせて発表した。CEOは出沢氏のみとし、川辺氏がサポートに回るという。
ZHDはソフトバンクが実質…
- 【視点】
今回の合併を決めた背景について、同社は広告市況の急激な減衰を挙げています。ディスプレイ広告を中心に広告収益が大きく減衰し、「2023年度にEBITDAで過去最高の3900億円を達成する」という市場公約を達成できなかったことから、川邊氏はこの