お伊勢さんの商いがゲームに 老舗「ゑびや」のノウハウ詰め込む
松原央
お伊勢さん参道の商売をゲームで学ぼう――。三重県伊勢市の伊勢神宮内宮前で食堂や土産物店を営む「ゑびや」の経営ノウハウを詰め込んだボードゲームが誕生した。同社の小田島春樹社長(37)は「お金を稼ぐ楽しさを知り、若い世代から起業家が生まれるきっかけになれば」と話す。
津市内で1月中旬に開かれた三重大のリカレント教育講座で、講師を務める小田島社長が自ら開発した「EBIYA・ザ・ボードゲーム」を披露した。DX(デジタル化による変革)人材を育てる講座に参加する会社員ら15人が4組に分かれ、サイコロを振って自分が経営する店にお客を誘導し、商売の腕を競った。
一見すると、他のプレーヤーと交渉して不動産を取引するのが醍醐(だいご)味の「モノポリー」に似ているが、「国内の新規起業の多くは飲食などの店舗ビジネスだから」(小田島社長)と、小売りをテーマにした。
プレーヤーは、実際の「ゑびや」と同じく飲食、屋台、物販の3店を経営する。季節や天候、物価高騰などの経済状況を考慮しながら在庫やスタッフを管理し、2年後の決算までに手元資金の増加をめざす。
この日の決算でトップだった…