「月はどっち」から30年 岸谷五朗さんが崔監督に捧げる異色の喜劇

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林るみ
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 主演舞台「歌うシャイロック」(作・演出、鄭義信氏)を控える俳優の岸谷五朗さん。シェークスピア「ベニスの商人」を、高利貸のシャイロックを主人公に書き直した異色の喜劇です。鄭さんとは主演映画「月はどっちに出ている」(崔洋一監督)でタッグを組んで30年。熱演を支えるパワーの源について、いま差別をテーマにした舞台に立つ意味を語ります。

きしたに・ごろう

1964年、東京都出身。シェークスピア「ベニスの商人」をもとにした全編関西弁の舞台「歌うシャイロック」(作、演出・鄭義信)で主役を演じる。京都・南座(2月9~21日)、福岡・博多座(2月25~27日)、東京・池袋のサンシャイン劇場(3月16~26日)で公演予定。

 ここ何年か、毎晩、この自家製のしょうゆ漬けニンニクを2粒、晩酌をしながら食べています。オリーブオイルでホイル焼きにしたり、刻んで料理に入れたり。ほっておけば何粒も食べちゃうので、一応、2粒と決めています。

 僕はスーパーでニンニクを買ってくると、妻が料理してくれます。タカの爪を入れてさっと煮立てた熱々のしょうゆにニンニクを入れて漬け込む。このしょうゆを他のものにチョロッとかけるとまたおいしいんですね。

 コロナ前には毎年、米国のブロードウェーと韓国に演劇を見に行っていました。ソウルの大学路という演劇の街には劇場が多く、何を見るかを決めないで行ってもその場で面白い舞台を見られる。ブロードウェーの発券所「チケッツ」と同じように、演劇が気楽に多様に楽しめるシステムになっているんですね。演劇のそうしたところは日本より韓国のほうが進んでいます。

■シャイロックを主人公にした…

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