韓国の(イヤな)アニメまつり(小原篤のアニマゲ丼)

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 読後感が悪い「イヤミス」ってのが人気ですが、そのアニメ映画版でしょうか。イヤな話がそろってますよ、東京のシネマート新宿と大阪のシネマート心斎橋で開催中の特集上映「Cinem@rt韓国アニメセレクション」。5本全部見ましたが4本がイヤな話でした。嫉妬、転落、売春、薬物、強姦(ごうかん)、虐待、子捨て、子殺し、DV、搾取、パワハラ、人民裁判……。もう何でも来い!

 映画人の教育機関「韓国映画アカデミー」(KAFA)長編課程アニメーションコース修了作品4本(2008年、11年、15年、17年)、長編デビュープログラムの選定作品1本(17年)だそうで、元からイヤな話が多いのかセレクションした人の好みなのかは知りません。それぞれ、ご紹介しましょう。

 まずは、ほのぼのした顔で実はイヤな「ジンジンとアキタ」(チョ・ジョンドク監督)。韓国南部の港町で暮らす内気な男の子ジェヨンが主人公。大型犬2頭を溺愛(できあい)する父は酒乱で子どもにはDV、宗教に入れあげる母は「あんたは悪魔よ!」と泣いてののしり大げんか。耐えかねたジェヨンが犬を家から追い出すと近所の子をかんでしまい処分されることに……。

 素朴でかわいらしい絵柄で…

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