「国産モルトウイスキー」迎えた1世紀 サントリー100億円投資へ

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山下裕志
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 日本初となるモルトウイスキーの蒸留所の建設が始まってから今年で丸1世紀。この蒸留所を手がけるサントリーは節目と位置づけ、ウイスキー関連の取り組みを次々と打ち出す。一方、原酒は製造に時間がかかって不足気味。需要の高まりに応えきれないジレンマも抱える。

 「品質向上と需要創造を次の100年も愚直にやっていく」。サントリーの鳥井信宏社長は1日、100周年にあわせて開いた記者会見でこう語った。

 鳥井氏の曽祖父で、サントリーを創業した鳥井信治郎氏は100年前の1923年秋、山崎蒸溜所(じょうりゅうじょ)(大阪府島本町)の建設に着手した。これが、大麦麦芽のみを使ったモルトウイスキーをつくる国内初の蒸留所の始まりだ。いまも「角瓶」や「オールド」の原酒の一部をつくる。蒸留所の名を冠した高級ウイスキー「山崎」は国際的な評価も高い。

 サントリーはウイスキー市場を盛り上げるチャンスとみて、来年にかけて山崎蒸溜所と白州蒸溜所(山梨県北杜市)の設備に100億円規模を投じる計画だ。

ウイスキーの一部は「入手困難、続く」

 目玉の一つが、両蒸留所の一…

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