南極にノルウェー地名の謎、最後の遠足は登山道なき長頭山へ

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中山由美
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 「今日は最後の遠足だ」。真っ青な空にワクワク感はさらに高まる。次の隊を載せた南極観測船しらせの到着はもうすぐ。忙しさもピークの2020年12月6日、貴重な休日を楽しもうと有志9人で出かけた。

 目指すは大陸沿岸のラングホブデにある長頭山(標高378メートル)だ。朝食をすませると、雪上車で出発。海氷を走ること約2時間、切り立つ茶色の岩肌が迫ってきた。雪上車は海氷上に残して上陸する。

 ごつごつした岩と砂利の道をくねくね登る。「こっちが近いよ」「でも危なさそう。あっちから回ろう」と、地形を見ながらルートを考える。国内なら登山道があり、目印もあるのが普通なだけに、「登山道」がない山登りは新鮮だ。

 足元から「チチッ」と小さな…

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