宮台さん事件の容疑者DNA型、死亡の男の親と「親子、矛盾しない」
東京都立大教授で社会学者の宮台真司さん(63)が昨年11月に切りつけられ重傷を負った事件で、容疑者が捨てたペットボトルから採取したDNA型と、昨年末に死亡した相模原市の男(41)の両親のDNA型を警視庁が突き合わせ、この両親と容疑者が「親子関係にあることに矛盾はない」とする鑑定結果を得ていたことがわかった。
捜査1課によると、事件は昨年11月29日午後4時17分ごろに発生。同課が現場から逃走した容疑者の足取りを調べる中で、事件の約4時間前に東京都町田市内でゴミ箱にペットボトルを捨てる様子が防犯カメラに映っていたことから、ペットボトルを回収してDNA型を採取していた。
この容疑者が使っていた自転車の捜査から相模原市内の男を特定したが、男は昨年12月中旬に自殺したとみられることが判明。この男の両親のDNA型を調べたところ、ペットボトルのDNA型と「親子関係に矛盾がない」とわかったという。
また現場となった都立大キャンパスでは、事件1週間前の昨年11月22日にも容疑者が訪れ、宮台さんの教授室がある校舎を出入りする様子が防犯カメラの映像で確認された。宮台さんは講義があったが教授室には立ち寄らなかったため、鉢合わせることはなかった。同庁は容疑者がこの日も宮台さんを襲おうとしていた可能性があったとみている。
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