バイトに追われず半導体研究を 熊本大が学生を雇用し給与支給の試み

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大貫聡子
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 大学改革で半導体のトップ人材育成へ――。熊本大学は2023年度から、半導体分野の研究に携わる大学院生を雇用して給与を支払い、研究に集中できる環境をつくる。同大と熊本県が3日、発表した。生活費や学費捻出のためにアルバイトに追われることがないようにして、研究レベルの底上げを図ることが狙いだ。

 世界的な半導体メーカー「台湾積体電路製造(TSMC)」の県内進出で人材育成が課題となるなか、産官学で連携して半導体産業強化を目指す事業計画案が、内閣府の「地方大学・地域産業創生交付金」の対象に採択された。

 交付金は2023年度からの5年間で最大35億円。熊大は交付金を使って、修士課程の学生をリサーチ・アシスタント(時給1080円)やジュニア研究員(時給2千~3千円)として雇用し、年間110万~120万円を支払う。同様に博士課程の学生も雇い、年間200万円程度を支払う。両課程で合わせて、年間十数人程度を雇用する予定。半導体分野の修士課程の学生を対象に給与を支給するのは全国で初めての試みという。同事業では、ほかに県内に半導体関連産業が集積している強みを生かし、産官学が連携して新産業を生み出すことなども目指す。

 熊大によると台湾や欧米では…

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