元フジテレビ記者、新人政治家の告発 「含み笑い」の首相の答えは

有料記事立憲

笹川翔平
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 母は、衆院本会議で告発した。

 「この界隈(かいわい)で、ある政治家からこんな言葉を聞きました。『子育て中の女性を担当記者にするなんて、うちを軽視している』」

 1月25日午後、岸田文雄首相(65)の施政方針演説など政府4演説に対する代表質問で、ひときわ声を張り上げたのは、立憲民主党の大築紅葉(くれは)衆院議員(39)=当選1回、比例北海道=だ。

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 1年半ほど前までフジテレビの政治部記者だった。「この界隈」である東京・永田町を駆け回っていた。そのころ、他社の記者数人と取材していた政治家が女性記者に言った言葉を、代表質問で取り上げた。自身も子育て中だった。同じ境遇にあり、その言葉が自分に向けられているような気がした。

 「誰だよ!」。そんなヤジが聞こえたが、名指しで誰かを批判したかったわけではない。なぜ「軽視」との認識を持つのか。子育てをしながら働く女性が感じる「違和感」を伝えたかった。

 「古くさい考えの政治家が国の政策を決めるから、女性が活躍できないのではないですか。いつになったら本当に女性活躍の時代が訪れるのですか。女性総理はいつ誕生するんですか」

なくならぬ「違和感」とは

 どこまで真意が伝わったのだ…

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    曽我豪
    (朝日新聞編集委員=政党政治、教育改革)
    2023年2月5日14時1分 投稿
    【視点】

    こういう記事が読みたかった、と思う読者の方は多いのではないでしょうか。 少し前、京都府舞鶴市の市長選(ちょうど今日投開票です)に関して地元のFMラジオ局が企画した18歳の若者2人による討論会を取材しました。彼ら彼女らが口を揃えて言っていた