グンゼ、ストッキングの中国生産を終了→国内集約 生活変化で需要減
田中奏子
下着大手のグンゼは、中国でのストッキングの生産を終了し、国内工場に集約することを明らかにした。コロナ禍以降、在宅勤務が増える一方、冠婚葬祭などが減ったことで、ストッキングの需要が急減したという。
これまでは中国と宮崎県の2カ所で生産していたが、宮崎の工場に集約。中国での生産は2022年末に中止したという。
コロナ禍で出社や外出の機会が減り、ストッキングをはく機会が減少。オフィスでの服装もカジュアル化が進み、同社のストッキングの売り上げは減少していた。
同社は、国内生産にすることで、製造から出荷までの時間が短くなり、需要の変化に迅速に対応できるとしている。日本の製造業では、海外の人件費の増加やコロナ禍による物流網の混乱、円安などで生産を国内回帰させる動きが広がるが、同社は需要の変化が大きな理由としている。
今後は、引き締め効果のある着圧ストッキングや医療用の弾性ストッキングなどの高付加価値な製品のほか、新しいライフスタイルに対応したルームシューズやスキニーパンツなどに注力していくという。(田中奏子)
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