クーデターでジャングルに逃れ 潜伏生活をスマホで自撮り、映画に

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平山亜理
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 2年前のミャンマーのクーデター後、国軍から逃れたミャンマー人の人気映画監督が、潜伏先のジャングルで自らの状況をスマートフォンで自撮りし、ドキュメンタリー映画を作った。12日に福岡市内で公開される。タイトルは「夜明け」だ。

 映画を作ったのは国を代表する映画監督で、俳優でもあるコパウ氏(48)。2日夜、所在地を明かさない条件で取材に応じた。「日本の人たちにミャンマーで起きていることを知ってほしい」という思いからだ。

 クーデターが起きた日、コパウ氏は民主的に選ばれ、尊重されるべき議員たちが国軍に連行されるのを見た。「監督や俳優として築いてきた全てが崩された」。国軍に対抗しなければ未来はないと思い、デモの先頭に立った。しかし、自分を逮捕しろという命令が出たことを知る。家も国軍に押さえられた。自分も、家族も逃げた。

 デモでメガホンや旗を持って抗議する自分の様子は、スマホや、身につける小型カメラ「GoPro(ゴープロ)」で撮影していた。その後、ヤンゴン市内やジャングルに逃げる様子も自撮りを続けた。

 いまいるのは民主派が支配し、国軍の手が届かないジャングルだ。映画制作もする。山中で過ごす姿も撮り、映画に入れた。一部は仲間に撮ってもらった。

■映画にはコミカルな場面も …

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