セレッソ大阪に復帰の香川真司 背番号8、会見で「年齢は関係ない」
サッカーJ1セレッソ大阪に12年半ぶりに復帰するMF香川真司が5日、東京都内で会見に臨んだ。3月に34歳になる元日本代表は「年齢は関係ない。もっと飛躍したい。成長したい」と話した。背番号は、森島寛晃社長らがつけ、以前に自身が受け継いだ8に決まった。
2010年7月からドイツ1部リーグのドルトムントや、イングランド1部リーグのマンチェスター・ユナイテッドといった欧州の一流クラブでプレー。復帰にいたったタイミングについては「2022年ワールドカップまでは欧州でやると決めていた」と明かした。
プロになってからは主に攻撃的MFを担ってきた。古巣での持ち場については「監督が求めるポジションを準備していきたい」と話した。背番号はクラブ伝統の8。「非常に光栄。背負いながら戦えることを喜びに変える」と語った。
チームの今季の目標はJ1リーグ3位以内とタイトル獲得。「小菊さんが監督になられてから1年半。着々とステップアップしています。目標設定もだんだんと上がってきている。今年は去年より良い成績を残せると信じています。達成したい」と力を込めた。
香川はJ1リーグ通算11試合出場、7得点、J2リーグ114試合、48得点。日本代表としてはワールドカップ(W杯)に2014年ブラジル大会、18年ロシア大会のメンバーで、国際Aマッチ97試合出場、31得点。
記者会見での主な一問一答は次の通り。
――セ大阪への復帰のタイミングについて。
「2022年のW杯が終わるまででは、ヨーロッパでやるっていうのを決めていた。そのあとは、自分の中でどう感じるか、そういうものを非常に大事にしてしていました。(昨秋に)ちょうど手術をしてリハビリもして、この先のことを考える時間が非常にあった。いろんなことを考えて、このタイミングがベストと思ったので決断しました」
――背番号は8と発表されました。
「セレッソにとっての背番号8は非常に歴史がある。森島さんがずっと背負われて、僕自身も背負わしていただき、またこのタイミングでこの番号を背負わせていただくことは非常に光栄なことであります。その意味は理解しています。それを背負いながら戦えることを喜びに変えるだけ。日本代表でも背番号10をつけさせていただいたり、いろんな場所でいろんな番号を経験させていただいている中で、感じる重みは非常にあります。まずは自分自身が自分らしくその番号をまた大きなものにしていければいいかなと思います」
――今、何をこのチームに還元したいと考えていますか?
「還元することや経験を伝えることは、正直あんまり考えていません。そう言ったら語弊があるかもしれないけど、やっぱり僕自身は今の自分の持っているものをピッチの上で発揮する。日々のトレーニングの中で証明し続ける。それはずっと変わらず、ずっと続けているシンプルなことだと思います。まず僕はそこを誰よりもやり続けなきゃいけないのかな、と思っています。言葉でしゃべるより、やっぱり自分自身がグラウンドの上で毎日みんなと一緒に目標に向かって切磋琢磨(せっさたくま)しながら戦い続けていきたい。僕は33歳ですけど、18歳であろうが、やっぱり横一列。競争は競争。そういう厳しさは僕自身、経験している。年齢は関係ない。そういったところは、サッカー界ではすごく感じている。だからこそ、これからもっと飛躍したいですし、成長していきたい気持ちが非常に強い」
――今季のチームの目標はJ1リーグ3位以内、タイトル獲得です。
「小菊さんが監督になられてから1年半。着々とステップアップしています。目標設定もだんだんと上がってきている。その考え方に対しては、自分自身も非常に共感しています。今年は去年より良い成績を残せると信じています。去年のサッカーのベースや戦い方に、自分がどう加わってまた新しいものを生み出していけるか。そういうイメージを日々している段階。目標を達成したい」
「シーズンが長い。僕自身が夏場にプレーすのは12年半ぶり。そこに関しては非常に不安な気持ちが正直あります。しっかりと準備していかなきゃいけないな、という気持ちは非常に強い。過去にヨーロッパから日本に帰ってきた選手を含めて、いろんなところでやっぱりそこは難しいというのは聞いています。タフの戦いだと思います。しっかり1年見通して準備していきたい」
――希望のポジションは?
「基本的にはあまり意識していない。監督が求めるポジションを僕自身は準備をしていきたい。チームとして築き上げているベースがある。その中にどのポジションで自分がフィットするのか、そこに関しては練習したり、コミュニケーション取りながら進めていきたい。自分の特徴を分かってくれている監督ではあるので、そこに関してはコミュニケーション取りながら、上積みできると自分自身では確信している。自分がピッチの中でどうやってチームとしてフィットできるか、という状況につなげられるかは本練習で積み上げていかなきゃいけないかなと思っています」
――12年半ぶりのJリーグ復帰。Jリーグの印象は?
「Jリーグの試合を僕はずっと見ていた。(欧州へ)移籍をしてからもJリーグの試合を見るのがすごく好きだった。競争力というところ、サッカーのインテンシティー(強度や激しさ)は非常に上がっているなと感じています。ただ、映像で見るのとやってみるのは全く違う。正直そこに関しては、試合をやってみないと分からない。どのチームとの対戦も楽しみ。非常にタフな試合になると思っています。アウェーというのはヨーロッパで特に難しいものでしたけど、きっと日本でもそれは変わりはないと思う。そういうのを一つ楽しみにしながら戦っていきたい」
(堤之剛)
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