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1月のコロナ死者、月間最多の315人 多くは高齢者 静岡

新型コロナウイルス

床並浩一
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 新型コロナ感染が確認された静岡県内の死亡者のうち、1月に公表された死者数が月間最多の315人にのぼったことが、県のまとめでわかった。基礎疾患を抱える高齢者の死亡例が多かった。感染者数の減少傾向を受け、県独自の「感染再拡大警報」は3日に解除されたが、高齢者らに配慮した感染対策の徹底が肝要だ。

 感染の「第8波」に入り、1月は25日に1日あたりの死者数としては最多の27人が発表されるなど死者数が急増。第7波に見舞われ、これまで月間最多だった昨年8月の211人を104人上回った。感染者数に占める死者数の割合は第5波以前より低いが、感染者数に比例して死者数も急増。1日あたりの平均公表者数は10人を超えた。

 第8波に入り、感染者数と死者数は全国的に急増しており、1月に公表された全国の月間死者数は初めて1万人の大台を超えた。

 県内保健所が医療機関や遺族から聞き取り調査した結果によると、昨年12月1日から1月15日にかけて公表された254人の死者を分析したところ245人は60歳以上で、97%を占めた。80代が98人(39%)、90代以上が95人(37%)と比較的高い割合だった。

 死者について基礎疾患の有無を複数回答で調べると、高血圧や心血管疾患が144人(57%)と半数以上を占め、糖尿病悪性腫瘍(しゅよう)もそれぞれ56人(22%)、40人(16%)と多く、喫煙や肥満は少数だった。基礎疾患が一つもない人も45人(18%)いた。

 死因別では105人(41%)が「コロナ感染が主因」と判断されたが、143人(56%)は基礎疾患や老衰など「コロナが主因ではない」、6人(3%)は「わからない」とされた。

 県健康福祉部の後藤幹生参事は「高齢で基礎疾患のある死亡者が多い傾向は、第7波までと変わらない」と指摘。感染症法上の分類が季節性インフルと同じ5類相当に引き下げられるが、感染リスクは変わらないとして、重症化リスクが高い高齢者自身だけでなく、家族ら周囲の人たちに向けて「うつさないように注意して」と呼びかける。(床並浩一)

死者の基礎疾患(昨年12月1日~1月15日、静岡県まとめ、複数回答)

・高血圧・心血管疾患    57%

・糖尿病          22%

・悪性腫瘍         16%

・脳血管疾患        14%

・慢性腎臓病        14%

慢性閉塞性肺疾患     10%

脂質異常症        8%

・喫煙           4%

・固形臓器移植後の免疫不全 3%

・肥満           0.4%

・基礎疾患ゼロ       18%

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