四国電力、顧客情報不正閲覧は2896件と公表「営業目的利用ない」
紙谷あかり
四国電力送配電が管理する新電力の顧客情報を四国電力の社員が本来の目的以外で閲覧していた問題で、四電送配電は3日、昨年10月から先月までの3カ月間で四電社員210人が、2896件の顧客情報を非常時以外に閲覧していたと発表した。
両社によると、災害などの非常時に電話での顧客対応を円滑に行えるよう、四電送配電の顧客管理システムの閲覧を四電の営業部門の社員に認めていた。だが、昨年12月の1週間に96人が目的外で閲覧していたことが先月判明した。
経済産業省の「電力・ガス取引監視等委員会」の指示を受け、四電送配電は今回、昨年10月16日から今年1月16日までの3カ月間について調査した。四電の社員は、顧客が使っている新電力の社名などは見られないようになっており、顧客情報の営業目的の利用はないという。
また四電は営業部門の全社員を対象にアンケートを実施。2020年4月以降、計210人が目的外で閲覧をしたと回答した。アンケートの結果を受け、同社は原因にコンプライアンス意識の不足や欠如などを挙げ、改善にむけた組織を発足させたという。(紙谷あかり)
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