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　中国の気球が米本土上空を飛行した問題を受けて、米政府は3日、ブリンケン国務長官の訪中を延期すると発表した。監視用の気球とみる米側に対して中国は民間用とし、双方の主張は真っ向から対立する。米中両国は対話を通じて意見の隔たりをコントロールしようと動き始めていたが、むしろ新たな問題が亀裂を深めた格好だ。

　ブリンケン氏は3日の会見で気球について、「中国の監視用気球だと確信している」と述べ、「明らかな米国の主権の侵害で、国際法違反だ」と批判した。

　ブリンケン氏は同日夜、中国へ出発する予定だった。貿易摩擦や台湾問題を巡り対立が続く米中だが、昨年11月のバイデン大統領と習近平（シーチンピン）国家主席による首脳会談では意思疎通の重要性を確認。ブリンケン氏訪中は、対話メカニズム再構築への動きでもあった。秦剛（チンカン）外相との会談のほか、米メディアによると、習氏との面会も調整されていたという。

　だが、2日に米国防総省が「…