米上空を飛行の中国の気球、米軍が領海上で撃墜 バイデン氏が承認
中国の気球が米国本土の上空を飛行していた問題で、オースティン米国防長官は4日、米北方軍の戦闘機が同日午後に米南東部サウスカロライナ州沖の上空で気球を撃墜したと発表した。
声明によると、バイデン大統領が1日に、気球の進路下の住民に危険を及ぼさなくなり次第、撃墜することを承認していた。米軍は、気球の大きさや高度などから、陸上を飛んでいる間はリスクが大きいと判断し、米国の領海上で撃墜することを選んだという。
バイデン氏は訪問先のメリーランドで、記者団に「水曜日(1日)に気球について説明を受けた時、私は国防総省にできるだけ早く撃墜するよう命じた。彼らは地上の誰も傷つけることなく、(米国の領海である)12マイル以内の海上で実行することが最善だと決めた。撃墜を成功させた飛行士たちを褒めたたえたい」と話した。
米メディアによると、米国は気球の回収作業を進めているもようだ。撃墜が実行される際、近隣の空港では航空機の地上待機が命じられていた。
気球は1日に西部モンタナ州…
- 【視点】
現実の問題として安全保障上の脅威ではないと米当局も認めている「偵察」気球だが、それが米国上空にあるというだけで不安を掻き立てるという、ある種の「スプートニク効果」があるものと思われる。こうした漠然とした不安、本当は脅威ではなくても、そこにい