北九州市長選、元官僚候補2人が接戦の様相 出口調査から見える背景
5日に投票があった北九州市長選で、元国土交通省官僚の津森洋介氏(47)と元厚生労働省官僚の武内和久氏(51)が接戦を展開している。ともに無所属新顔で、東大法学部卒の霞が関官僚出身と、共通点も多い両氏。朝日新聞が投票所で実施した出口調査からは、普段の支持政党や世代別での投票行動の違いが浮かび上がる。
調査は市内24カ所で実施し、1046人が回答した。自民、立憲民主、公明、国民民主の各党から推薦を受けた津森氏には、立憲民主支持層の4割や公明支持層の7割以上が投票し、いずれも武内氏を上回った。
政党・団体の推薦を受けない草の根選挙を展開した武内氏には、市議会の一部自民系議員も支援に回った。自民支持層の投票先は津森氏と武内氏にほぼ2分し、動きが割れた。武内氏は無党派層から5割以上の支持を集め、津森氏は3割に満たなかった。
年代別の得票率を見ると、武内氏の支持は40代が52%と最も高く、50~60代も5割近くが支持するなど、ミドル層に浸透している。津森氏の支持は80歳以上が53%と最も高いなど、シニア世代で強さを見せている。
今回の市長選では、4期16…
- 【視点】
北九州市長選では、弊社(JX通信社)でもスマホや電話を通じて研究用に情勢調査を積み重ねてきたが、武内氏が尻上がりに追い上げていった様が印象的だった。武内氏が態度決定の遅い層(無党派、女性)からより多く支持を得ていることがその要因だろう。
- 【視点】
米重さんが網羅的に論じておられる通り、普通に考えれば、与野党相乗り型となった方が有利な構図であり、接戦になることがそもそもの驚きです。全体的には野党が分散して自民一強ばかりがきわだつ政治地図になって久しいのですが、有権者は選挙になるとバラン