「定年後に何をしようか…」 元郵便局長、9年越しのオリーブ栽培

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伊藤誠
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 「育てるのなら、オリーブがいいんじゃない?」。定年後に何をしようか。やっぱり農業かなあ……。そんな時、造園業を営む親戚がくれたアドバイスにピンと来た。あれから9年。奈良県王寺町の池田興仁(おきひと)さん(64)はオリーブの栽培・商品開発をする会社を経営し、今年から商品生産を本格化させる。

 同町出身。総合建設会社の土木技術者だったが、母親の跡を継いで町内の郵便局長に転身した。所有地で米などは作っていたが、温暖な気候でこそ育つイメージが強いオリーブは意外だった。だが、調べると寒さに強く、王寺町の年間雨量などの条件が割と適していることがわかった。

 55歳の時、初めて12本の苗を植えた。あまり水をやらずに済み、栽培は比較的楽だと聞いていた。無事、枯れずに育った。「いける」。がっちり手応えを感じ、さらに50本植えた。

ふるさ納税の返礼品にも

 町内を車で走りながら、目を…

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