和牛の世話、極めた高校生 球児が目指したもうひとつの「甲子園」

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小野智美
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栃木県立矢板高校3年、針生雄央さん(17)

 1月にあった第6回「和牛甲子園」に畜産専攻の同級生7人と出場し、肉質をみる「枝肉評価部門」で最高の最優秀賞を受賞した。

 和牛肥育を学ぶ高校生が競う全国大会で、最優秀賞は県内校では初めてだ。

 今回の大会には、23道府県の40校が56頭を出品し、「頭数は夏の甲子園出場校数より多い」と喜びをかみしめた。

 肉質の最高評価を得たのは、昨年5月に生後10カ月で矢板家畜市場から買った雄牛。体重は当初の347キロから892キロになった。嵯峨俊介教諭(41)は「針生が鼻輪を持てば、牛も素直に動く」と一目置く。

 高2の秋、友人から誘われ、始業前の約1時間、朝の牛の世話に参加した。まずは健康観察。耳が垂れるなど体調が悪いサインを出している牛がいれば、教諭へ報告する。1カ月後に友人は離脱したが、自身は続行。「牛の世話から1日が始まることになっちゃったので。やりきりたい」

「違う甲子園めざすしかねえな」

 当初は授業中、睡魔に襲われ…

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