「ちょっと異常な性癖」住居侵入めぐり浜松市議が発言、取り消しへ

大平要
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 【静岡】浜松市の柳川樹一郎市議(72)=自民党浜松=が、2日の市議会市民文教委員会で、市立中学教諭の男が住居侵入の疑いで再逮捕された事件をめぐり、「この人はちょっと異常な性癖。ふつうの感覚だと、女性のアパートに侵入する」などと発言していたことが分かった。柳川氏は発言を取り消し、議事録から削除することを委員長に求めた。

 委員会は同市のホームページで生中継されていた。市教委が教員の再逮捕を報告したのを受け、柳川氏が発言した。「前回(県青少年環境整備条例違反容疑で逮捕)されたのも男性に対するもの。こういうようなことを(採用)面接や試験などで調査項目にできないか」とも述べた。

 柳川氏は5日、取材に対し「その後、面接で人間性を見抜くためのチェックが必要だという話をしたのだが、『女性のアパート』という冒頭の例えが悪かった。性的指向について偏見を持っているわけではない」と釈明した。性的少数者に対する差別発言により首相秘書官が更迭されたことについては「異常な発言だ。私はさらさら、思ったこともない」と述べた。

 ただ、性的指向と犯罪を結びつける発言だとの指摘もある。柳川氏は「自ら誤りだと認め」て、発言を撤回するという。「私の言動で嫌な思いをする人に対しては申し訳なかった。私も謝るので、真意については理解頂きたい」と述べ、4日朝、委員長に対し発言を議事録から削除するよう求めたことを明かした。

 委員会では別の委員から「男性、女性ではなく、行為が問題だ」との発言もあったが、問題を直接指摘する意見は出なかった。ある市議は「発言を削除して終わりにするのではなく、議会として発言の問題点を整理し、対応する必要がある」としている。

 柳川氏は当選9回で、議長経験もあるベテラン議員。(大平要)

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