東京の火山島、金に代えられぬ魅力 自然と生きる実感、噴火から学ぶ

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中山由美
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 伊豆諸島三宅島・雄山にかかっていた雲が抜け、秋晴れの空が広がった。

 昨年11月2日、三宅中学校の生徒たちは「火山体験」の説明に耳を傾けていた。画面に灰色の噴煙が広がる。2000年8月の映像だ。「雄山が噴火した時です」と自然ガイドの菊地ひとみさん(47)。「火山ガスは当時、1日4万2千トンの放出でした。16年からは数十トン以下に減っています」。危険区域に入る登山の注意点を解説し、出発だ。菊地さんら同行する3人は、ともに研修を受けて都のエコツーリズムを担うガイドに認定された。

 菊地さんは奈良県橿原市生まれ。和歌山県太地町の施設でイルカ調教師として働いていた。雑誌で伊豆諸島のイルカ特集に目がとまり、「野生のイルカが見たい」と三宅島に来たのは1999年。イルカツアーのガイドを始めた。

火山島・三宅に魅せられ移住した人、戻った島民たちは様々な分野で活躍する=中山由美撮影

 翌年、大噴火で全島避難にな…

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