「数百世帯がまだがれきに」トルコとシリアの地震 途方に暮れる住民
カイロ=武石英史郎
6日未明にトルコとシリアを強い地震が襲った。夜が明けて被害の大きさが次第に明らかになり、両国合わせた死者は少なくとも2200人を超えた。雪が降り、余震が続くなか、長年の紛争ですでに疲弊していた住民たちは途方に暮れている。
「激しい揺れでタンスが倒れてきて、壁や柱に亀裂が入る音が聞こえた。建物が崩れると思い、妻と一緒に3歳と7歳の子どもを抱きかかえ、とにかく外へ走った」
震源地に近いトルコ南部パザルジュクに住むホテル従業員マフムット・ユルダンさん(28)は、朝日新聞の電話取材に地震が起きた当時の様子をそう語った。
自宅は4階建てのアパートの2階部分。建物の柱は傾き始めており、いつ倒壊するか分からない。雪が降りしきるなか、パジャマ姿で裸足のまま、車の中にいる。窓からは倒壊した建物が見える。「どうすることもできない。どうしたらいいか分からない」と話す電話口の向こうから、妻子のすすり泣きが聞こえた。
余震により7階建ての建物が倒壊する映像も
パザルジュクがあるカフラマンマラシュ県では70人の死者が確認された。
18人の死者が確認されたシ…