きょう北方領土の日 ロシアのウクライナ侵攻で、交渉も交流も暗礁に

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里見稔
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 ロシアによるウクライナ侵攻後初めて「北方領土の日」(2月7日)を迎えた。北方領土返還要求全国大会が7日午前に東京都内で開かれ岸田文雄首相は領土問題の解決を訴える。しかし、交渉は暗礁に乗り上げ、元島民らの交流事業も中断。展望は見えなくなった。

 北方領土の日は、1855年2月7日に日本とロシアが「日魯通好条約」に調印し、択捉島とウルップ島の間に国境が確認され、北方四島が日本の領土として国際的にも明確になったことにちなんで、1981年の閣議了解で設けられた。

 内閣府や元島民らでつくる地元団体などは毎年2月7日に全国大会を開催してきたが、コロナ禍で2021年、22年はオンライン形式となった。今回は3年ぶりに一般の参加者を入れて開かれ、今年は元島民のほか、国会議員や地元自治体の首長ら約1300人が参加する。

 首相は大会であいさつを予定…

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    小泉悠
    (東京大学先端科学技術研究センター講師)
    2023年2月7日7時56分 投稿
    【提案】

    北方領土には二度ほど行きました。 その度に元島民の方達とご一緒するのですが、「自分の生まれ育った場所に自由に行き来できるようになりたい」「お墓に花をたむけたい」という人間として当たり前のことが政治のためにできない、その状況に毎度非常にいた