トルコ南部の地震「内陸型として世界最大級」東北大の遠田教授に聞く
聞き手・佐々木凌
トルコ南部で現地時間の6日早朝、強い地震があった。米地質調査所(USGS)によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・8。多数の建物が倒壊し、隣国のシリアも含めて多くの被害が出ている。どんな地震なのか、東北大災害科学国際研究所の遠田晋次教授(地震地質学)に聞いた。
今回の地震は、活断層として知られる東アナトリア断層帯の西部約150~200キロの広範囲で活動したとみられる。アラビアプレートとアナトリアプレートの境界に位置する横ずれ断層だ。
比較的活発な断層帯とみられており、2020年には、この断層の東部でM6・7の地震が起き、40人以上が死亡した。
これまで起きた地震はM7・0~7・2程度で、予想される最大の地震はM7・4とする研究もあった。今回は「想定外」の大きな地震といえる。
エネルギー量は、1995年の阪神・淡路大震災を引き起こした地震や、2016年の熊本地震と比べて10倍以上。内陸型の地震としては、世界で見ても最大級だ。
地震の規模の大きさに加え、震源が浅かったことで大きな被害をもたらした。
周辺には死海断層などの別の…