2022年の家計消費1.2%増える 旅行伸びるも、食料は落ち込む

北川慧一
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 総務省が7日発表した2022年の家計調査によると、2人以上の世帯が使ったお金は月平均29万865円だった。物価変動の影響を除いた実質で、前年より1・2%増えた。増加は2年連続。コロナ禍からの回復で旅行など娯楽関連が伸びた半面、物価高で食料などは落ち込んだ。

 3年ぶりに行動制限のない夏休みなどがあり、外出に伴う消費支出は拡大した。パック旅行費は前年の2・4倍、鉄道運賃は1・5倍、航空運賃は2・6倍、外食の飲酒代は1・9倍に増えた。ただ、いずれもコロナ前の19年比でみると3~6割ほど少ない水準にとどまり、本格的な回復とは言いがたい。

 一方、物価高の影響などで生活必需品の消費支出は落ち込んだ。食料は魚介類などが減り1・3%減、寝具などの家具・家事用品は1・3%減、水道・光熱は0・8%減った。

 物価高は世帯収入にも影響した。2人以上世帯のうち、世帯主が会社などに勤める「勤労者世帯」の世帯全員の収入は61万7654円。実際に得た金額にあたる「名目」では2・0%増えたが、実質では1・0%減で2年連続で減った。(北川慧一)

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