外国の気球が日本に飛んできたら 浜田防衛相「撃墜」も選択肢
田嶋慶彦 上地一姫
米本土上空へ飛来した中国の気球を米軍機が撃墜したことに関し、浜田靖一防衛相は7日の閣議後の記者会見で、日本の領空に外国の気球が許可なく侵入した場合は「領空侵犯となる」と述べ、撃墜について「(国民の)生命と財産を守るために必要なことであれば実施する」として選択肢であるとの考えを示した。
自衛隊法84条は、外国の航空機が日本の領空に侵入した場合、着陸させるか領空から退去させるために「必要な措置」を講じることができると定めている。
浜田氏は会見で自衛隊が気球を撃墜する可能性を問われ、「外国の気球でも、我が国の許可なく領空に侵入すれば領空侵犯に変わりない」と説明。「対領空侵犯任務にあたる自衛隊機は、自衛隊法84条に規定する必要な措置として武器を使用できるというのが従来の政府の考えだ」と語った。
林芳正外相は同日の閣議後会見で、中国の気球を撃墜した米国の対応について「米国政府は、中国側によって容認しがたい主権侵害が行われたとした上で、自国の主権や国民の安全を守るため、慎重かつ合法的に対処したと説明している」と理解を示し、「中国側が十分な説明責任を果たすことが重要だ」と述べた。(田嶋慶彦、上地一姫)
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