第1回日産、「独立」の裏で練った幻の秘策 ゴーン氏逮捕で強まった警戒心

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神山純一
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 日産自動車が、提携先の仏ルノーと対等な資本関係になることが決まった。「株主総会でルノーが日産の提案に賛成してくれるのか。票が開くまで、何が起きるか不安なんだ」。日産首脳はこれまで、株式の43・4%を握られてきたルノーへの警戒心を隠さなかった。

 資本関係を見直そうという機運は、これまでも浮かんでは消えてきた。

 ルノーの影響力を減らさないと展望が開けない――。2019年春ごろ、そう考えた当時の日産首脳部は、提携先の三菱自動車を含めた三菱グループの力を借り、ルノーの影響力を減らす秘策を練り始めた。後に幻となる「大連合構想」だ。

 当時の日産社長、西川広人と三菱商事会長の小林健、三菱自動車会長の益子修(故人)らがプロジェクトチームを主導した。

 ある関係者によると、三菱自と関係が深く、資金力もある三菱商事がルノー保有の日産株を引き受け、ルノーの日産への出資比率を従来の43%から15~20%台に下げる構想だった。

「大連合構想」、ホンダ

 「ルノーの日産への出資比率…

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