埼玉県立高、全女子生徒がスラックス選択可に 各地で急速に導入拡大

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西田有里
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 埼玉県で4月から、女子用制服のある全ての県立高校で、女子生徒がスラックスを選べるようになる。生まれたときの性別と、自認する性別が異なるトランスジェンダーの生徒などへの配慮から、スラックスの導入は急速に進んでいるという。

 埼玉県教育委員会によると、女子生徒がいて制服のある県立高校は130校。そのうち女子生徒がスラックスを選べる高校の割合は、2021年5月は70%(91校)、22年5月は79%(103校)だった。

 22年7月に県が「性の多様性を尊重した社会づくり条例」を施行。県教委が、女子生徒が選べるスラックスの早期導入を求める通知を出して全県立高に広がった。県教委の担当者は「社会全体で女性にスカートとスラックスの選択肢が定着しているなか、学校だけが異なっている状況を改善するため」という。

 性別による制服の区別自体をなくした学校もあれば、男子が学ラン、女子がセーラー服の枠組みのまま、女子用のスラックスを新たにつくる学校もある。

「男女で分けないで」

 一方、男子生徒がスカートを…

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    増谷文生
    (朝日新聞論説委員=教育)
    2023年2月10日10時17分 投稿
    【視点】

     もちろん良い傾向なのですが、記事にもあるように、性自認が女性の男子生徒がスカートを選べる学校も増えると、さらに配慮が行き届いたものになると思います。また、そもそも生徒一人ひとりが制服か私服かも選べるようになると、さらに社会一般の状況に近づ