がれきの下に人、救助始まらない場所も 余震頻発のトルコとシリア
犠牲者が5千人を超える大災害となったトルコ南部からシリア北部にかけて発生した地震。その後も余震が頻発しており、被災者はいまも恐怖にさいなまれる。倒壊したがれきの中には多くの人々が取り残されており、必死の救助作業が続いている。
「寝ていたベッドが激しく壁に打ち付けられ、倒れてきた水槽が割れて足を切った。はいずって玄関にたどりついたが、ドアが開かなかった。ノブにつかまり、力の限り助けを叫んだ」
震源地に近いトルコ南部ハタイ県イスケンデルンに暮らす公務員のアイシェ・ギョニュルさん(32)は、地震発生時の様子を電話取材に語った。
ギョニュルさんが叫んでしばらくすると、隣人の男性が外からドアを蹴破ってくれた。座りこんで泣いていたギョニュルさんは男性に腕をつかまれ、自宅から引っ張り出された。
助けてくれた隣人の車に乗り込み、開けた場所に移動して夜明けを待った。電話はつながらなかったが、車で数時間離れた町から家族が迎えに来てくれた。
「実家にいてもまだ震えも涙も止まらない。余震が来るたび、あのとき玄関で希望もなく待ち続けていた気分になる」
AP通信によると、ハタイ県…