岸田文雄首相の首相秘書官が、性的少数者や同性婚に対する差別発言で更迭された。上智大の三浦まり教授(政治学)は、首相を支える幹部官僚に女性がいないことが「首相秘書官の発言と無関係ではない」と指摘する。どういうことか。
更迭された首相秘書官は、性的少数者への差別的な内容のほか、同性婚などについて「秘書官室もみんな反対する」という趣旨の発言をした。その後、「同世代だからという趣旨で言ったが、実際に聞いているわけではないので、撤回する」と記者団に説明した。
この発言について三浦氏は「同質的な感覚の人だけで普段から活動していると感じた」と指摘。「意思決定の場に多様性がなければ、政策の細部に多様性の視点が入ってこない」と政府が取り組む政策への影響も心配する。
首相秘書官は、内閣官房に置…
- 【視点】
ある会議の座長として人選を任されたとき、半々以上で女性にしたいと思ったら、結果的に2:1くらいで女性が多くなりました。そんな場では、ホモソーシャルな暗黙の了解は吹き飛びます。座長も女性だともっと違うでしょう。アクティヴな世代から選ぶと自然
- 【視点】
見出しが秀逸です。多様性がない組織は「恐ろしい」。この感覚、この理論をもっと浸透していかなければならないと強く思います。ジェンダー平等は、活躍の場を狭まれてきた女性のためにあるだけではありません。皆が風通しよく議論し、リスクのないガバナンス