「一生かけてつきつめたい」父の背追い、中村鷹之資が挑む「船弁慶」

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増田愛子
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 歌舞伎座の2月公演で、23歳の中村鷹之資が、舞踊の名手として知られた亡き父、五世中村富十郎も得意とした「船弁慶」に挑んでいる。開幕前の取材に「父が何十年もかけて試行錯誤してきた作品。自分も一生をかけてつきつめたい」と、決意を語っていた。

 「平家物語」などに取材した、能「船弁慶」を歌舞伎舞踊化した作品。前半で義経との別れを嘆く静御前、後半では義経一行を襲う平知盛の亡霊、二役の踊り分けが見どころとなる。

 昨年、自身の勉強会で初めて踊ったばかり。「静御前で幕を出た時、これを25日間できたら、どんなに幸せだろうと感じました」。今回の出演を告げられた時は「夢にも思っていなかったので、しばらくは、ただびっくりしていました。皆さんから言って頂いて、ようやく本当にやるんだなと思えました」と振り返る。

 小さい頃は、知盛の亡霊が長…

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