収容施設で犯罪を指示、フィリピン以外でも 「VIPルーム」横行

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サンパウロ=軽部理人
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 身柄が拘束されているはずの施設で、携帯電話を使って犯罪を指示――。7日に指南役の日本人2人が逮捕されたフィリピンを拠点とした特殊詐欺事件で、そんな構図が浮かび上がっている。中南米でも、刑務所内で受刑者が豪華な暮らしを送り、犯罪を指示する実態がある。

 今年1月、メキシコ北部シウダーフアレスの刑務所で、約30人が脱獄する事件があった。北西部を本拠とする麻薬組織「シナロア・カルテル」と関わりのあるギャングのメンバーが大半を占め、リーダー「エル・ネト」もいた。

 地元メディアによると、エル・ネトは殺人や誘拐などの罪で、2010年に禁錮224年の判決を受けた。だが、その後も刑務所の中から「塀の外」にいる部下を通じて、複数の一般市民の殺害を命じるなどしていたという。

 エル・ネトは脱獄した刑務所…

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